capriccioso

ひとりごと、まるごと。

きみのみらいへ

4月29日金曜日、東京晴れ。

ついにこの日が来た。待ち焦がれた。

およそ三年ぶりのライブ参戦。

 

"Kalafina with Strings" Spring Premium LIVE 2016

in TOKYO, NHKホール

 

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ようやくKalafinaに会える。楽しみでした。

 

 

昼頃に渋谷に着き、そのまま物販列へ。

そこまで多くの人はおりませんでしたが、物販開始から購入まで1時間程かかりました。物販会場に入るとKalafinaのメッセージが。

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Kalafinaメンバー考案グッズの紹介のようです。

 

そして、今回私が手に入れた戦利品がこちら。

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"Kalafina with Strings"のアクリルグラス

Keiko考案 メガネ拭き

の2点です。資金が潤沢にあればなぁ・・・って感じですが。

9月のアリーナライブではちゃんと潤沢な資金を用意して参戦しますよ!

 

物販から離脱後、腹ごしらえをして時間を潰したのち、再び会場へ。

入場待機列に並び(今回は指定席なので別に並ぶ必要はなかったのですが、まぁ雰囲気に乗ってみたということで。)、入場。風が強くなってきました。

 

来ました、開場。中に入るとKalafina曲をBGMにぞろぞろとファンが入って来ました。

ホールに入って座席確認。私は1階席C-11 14番。

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だいたい真ん中あたりの席、まぁ当たり席かな。

 ホール内では他ライブと同様に梶浦楽曲がかかっていました。

NHKホールのキャパは約3600人。それが全て埋まるのだと考えると、Kalafinaの歩んできた歴史、人気の高さを感じました。

 

ドキドキしながら待ち、そして開演です。

 

今回の東京公演のセットリストはこちら。

M1. Eden

M2. 屋根の向こうに

MC1.

M3. 木苺の茂みに

M4. 春は黄金の夢の中

M5. neverending

M6. むすんでひらく

MC2.

M7. 胸の行方

M8. 君の銀の庭

M9. ひかりふる

MC3.

M10. Lacrimosa

M11. 君が光に変えて行く

M12. 傷跡

M13. sprinter

MC4.

M14. believe

M15. 五月の魔法

M16. 未来

M17. 夢の大地

MC5.

M18. I have a dream

M19. ring your bell

EN1. storia

MC6. (Hikaruのグッズ紹介コーナー)

EN2. far on the water

W EN. アレルヤ

(End. 未来)

 

 幕が上がるとそこは優雅なテラスと春(=Spring)をイメージしたような空間。舞台真ん中には白色のソファーと椅子。後ろに立つ柱にかかるは白色の帯カーテン。登場したKalafinaの三人は、その空間で優雅に佇んでいます。

 

一曲目から好きな曲である Eden が来て初っ端からテンション爆上がり。

久々の生演奏・生歌、そして選曲が神懸っていて、涙が出そうでした。

Eden のあの広がりのあるイントロ、3声の織りなすハーモニー。これは本当にKalafinaならでは、というか、Kalafinaでしか成し得ない曲だなと思います。

 

MCを挟んで、春らしい選曲が続きます。Kalafinaの柔らかな表情に心が溶かされます。

 

いつしか三人は、羽織っていたジャケットを脱ぎ、ノースリーブの白衣装に。Keikoの背中が大胆に大きく開いた衣装は観客に大きな衝撃を与えたことだと思います。

ソファーや椅子にもたれ掛かったり、ピアノの方へ歩いて行ったりと、テラスでゆったりと過ごしているかのような立ち居振る舞いでした。

 

WakanaのMC。音楽の聴き方を観客に問いかけます。Wakana自身は、曲から聴いて歌詞に移り、そして自分に重ねると言う。他人には恥ずかしくて言えないその感情は、自分だけの大切な宝物なのだ、と重ねて言う。それには観客の多くが共感できることだったのではないかと思います。自分の心を震わせる音楽に出逢ったときに抱く感情は、他人には共有することができない、まさしく宝物と表現できるものだと思います。

 

そして 胸の行方 から 君の銀の庭、ひかりふる のまどマギ曲へ。まどマギの曲は、その世界観自体が弦楽の表現できる世界と合う、出会うべくして出会ったと言っても過言ではないでしょう。Stringsが光る選曲です。

 

KeikoのMCを挟んで、後半は黒執事の楽曲である Lacrimosa、そしてKalafinaデビューのきっかけとなる空の境界の楽曲 君が光に変えていく、傷跡、sprinter の4曲を歌唱。空の境界の曲はKalafina第一章のスタート、黒執事の曲はKalafina第二章のスタートになったのだと言う。叩きつけるようなピアノの演奏とダークさと迫力に満ちた三人のハーモニー。先ほどまでの春のイメージから一転、照明も白黒、赤黒を基調にしたダークさを出してきました。ピアノと弦楽、そして歌声だけでここまでこの世界観を出せるのか・・・!と感動と衝撃に打ち震えていました。

sprinterはアコースティックVer.で歌い上げていました。三人が交互に追いかけて魂を叫んでいく。sprinterの歌詞が表す世界観が、観客を震わすアコースティックによって見事に表現されていました。このsprinterのアコースティックver.は、Kalafinaファンに大きな衝撃を与えた曲のひとつであり、アコースティックの持ち味を最大限に引き出している曲でもあります。

 

次のMC。Keikoが謎の振りをします。Keiko「(デビューからの8年間でたくさんの変化があったが)Wakanaちゃん、ステージで話せるオフィシャルなことで宜しく」

この振りに観客は「なんだwwwww??」となりました。そしてここからはKalafinaのファンで後世語り継がれていくであろう伝説のトーク。

Wakanaは兄しかきょうだいがいないが、KeikoとHikaruは女姉妹であり、KeikoとHikaruは女性どうしのスキンシップが得意である。かつては苦手だったが、KeikoとHikaruと過ごしたこの8年でどうにか女性と手を繋げるようになった、とWakanaは語る。そして女性どうしは出番前に緊張すると手を結ぶことがあるのだとも語るWakana。そこにKeikoが「わーちゃん緊張してる?」と歩み寄り、顔をKeikoに近づける。Wakanaが「このぐらい(顔が)近くても平気」と言うが、Keikoはさらに顔を近づけて「顔が泳いでるwww」とKeikoを攻める。しかしWakanaがKeikoに攻めるとKeikoは嫌がるという。WakanaがLINEで『愛してるよ』とスタンプを送ると、Keikoは『どうしたの?』と返す。Hikaruは「普段しないことをするから驚く」と説明、Keikoは「突然『愛している』はちょっと・・・」と弁解。それに対してWakanaは「ちょっとずつレベルを上げていく」。

ファンが悲鳴を上げてしまうような百合展開でした。ニヤニヤものですね。

 

最後にWakanaは「昔は人見知りで、ライブやラジオのMCでも喋らなかった。だが、二人の 協力もあって喋るようになっていき、いまこうして一人で喋るようにまでなったのがこの8年の変化。(ファンの)みなさんがいなかったらこんなに喋る人生にはならなかっただろう」と語った。

 

続いて believe、五月の魔法、未来、夢の大地 と歌唱した後、バンドメンバー紹介。

東京公演では今野ストリングスの編成が9人となり、演奏メンバーは豪華になりました。 再開して I have a dream、ring your bell で演奏を締めくくった。

 

メンバーがはけた後、客席からのアンコールによって再び舞台が明るくなる。観客からの拍手喝采によって迎えられるメンバーたち。フィナーレの始まりです。

アンコール1曲目は storia 。とても楽しい、という表情で歌う三人。このライブに来れて本当に良かった、この表情が見れて良かった、と思いました。

次にMC。ここでは全公演でHikaruによるグッズ紹介が行われました。Keiko考案のメガネ拭き、Hikaru考案のパスケース、Wakana考案の携帯用ショルダーバッグ。どれも人気で、公演前に完売してしまったようです。

アンコール2曲目は far on the water 。「歴史秘話ヒストリア」の最新曲です(公演時点)。しっとりと、しっかりと歌い上げ、アンコール終了。

 

満場のスタンディングオベーションと拍手喝采。私も手を上に高く挙げて拍手していました。カーテンコールでは感無量な表情の三人とバンドメンバー。鳴り止まない拍手とホールに響き渡る歓声。

ここでサプライズ演出が。

突然に上からホールへと降り注ぐ桜の花びら(のようなもの)。エンディングが一気に華やかになりました。

そしてエンド曲がかかってバンドメンバーが退場して、三人が挨拶をして・・・、と思いきや。バンドメンバーが退場してもかからないエンド曲。不思議に思っていると、

 

Hikaru「もうちょっとここにいたい・・・最終日だし・・・」

 

!!!!!!

 

Keiko「みなさん、いいですか?さくちゃーん(piano・櫻田泰啓)!」

思わぬサプライズにホールが再び歓声に包まれるなか、呼び戻されるさくちゃん。

 

KeikoがHikaruやWakana、さくちゃんに耳打ちで何か打ち合わせをしている。何をやるのかとその行動を息を飲みつつ注目し、静寂に包まれる客席。打ち合わせが終わり、Keikoが焦らした客席に向かって一言。

 

Keiko「アレルヤ、お届けします」

 

その瞬間、おおっというどよめきと歓声に包まれるホール。スタンディングオベーションの状態のまま、伴奏はピアノのみというアコースティックでおこなわれる、「アレルヤ」でのダブルアンコール。Kalafinaは、そしてKalafinaスタッフは、その挑戦を、いま、この公演でしようとしていました。

 

アレルヤ」の歌い出しから、Keikoの歌い方は通常のそれではありませんでした。舞台のかみしもに散ったHikaruとWakanaの間を行ったり来たりし、身を寄せ肩に手を置き、魂を叫ぶ。導入は静かで流れる曲だった「アレルヤ」が、いつしか激しく、熱い、シャウトな曲になっていました。

 

まっすぐに  まっすぐに
行けるだろうか  泣けるだろうか
全てが静かに  燃える日まで

 

身体を折り、息をすべて使って吐き出されるその熱い叫び。熱く燃えるKeikoに呼応するかのように、WakanaもHikaruもだんだんとその歌声に熱を帯びるようになってきました。

 

アレルヤ
全てのいのちが歌うときが来るって
信じて
雨の中で両手ふりかざして踊って

 

まさしく、いのちが歌っていました。三つのいのちが。

 

普段とはまったく異なる歌い方のKeiko。そしてそれをすべてしっかりと受け止めてくれているWakanaとHikaru。Kalafinaが新たな階段を登ったのだと、そのホールにいる誰もが感じました。

アレルヤ」ラスト。3声の美しいハーモニーで締められます。

 

きみのみらいへ アレルヤ (Keiko)

アレルヤ  (K,Hikaru)
アレルヤ  (K,H,Wakana)

 

 最大の歓声と万雷の拍手。会場の誰もが、その熱い叫びを受け止め、こころを震わせ、胸をいっぱいにし、そして涙を流していました。

 

この三人が紡ぎだすハーモニー。この三人でしか表現できなかった世界。

Kalafinaの魅力は、その三人でないとひとつになることができない音楽と、その未知なる表現世界の深さにあるのだ、と私は思います。

 

そしてエンディング。「未来」がかかり、名残惜しく舞台を去る三人。手拍子で名残惜しく見送る観客。

再び、の約束は、海外公演と9月に行われるアリーナツアーで果たされることでしょう。

 

祝福のムードに包まれながら、この "with Strings"Spring Premium LIVE 2016 の特別な時間は幕を閉じました。

 

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ありがとう、NHKホール。また会う日まで。

 

 

春。新たなスタートを切り、新しく清々しい匂いに包まれる季節。

そんな季節にこんな素晴らしいライブに参加することができて、本当に良かったと思います。

 

長々と書き連ねてしまいましたが、ここまで読んでくださり、誠にありがとうございました。

それでは。